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SQL見るだけクエリ#126 COALESCE関数で、複数の引数の中からNULLでない最初の引数の値を返す

記入日:2023-05-14 編集日:2023-05-14

COALESCE関数で、複数の引数の中からNULLでない最初の引数の値を返す方法を解説してみようと思います。

この記事を読むと(約5分)
COALESCE関数で、複数の引数の中からNULLでない最初の引数の値を返す方法をイメージできます。

COALESCE関数で、最初の引数の値を返す

COALESCE関数は、複数の引数の中からNULLでない最初の引数の値を返します。以下に、COALESCE関数の使い方をコード例を交えて解説します。

例1:引数がNULLでない場合

SELECT COALESCE(NULL, 'value1', 'value2');

このクエリでは、最初の引数がNULLであるため、2番目の引数である'value1'を返します。クエリの結果は以下のようになります。

value1

例2:すべての引数がNULLの場合

SELECT COALESCE(NULL, NULL, NULL, 'value');

このクエリでは、すべての引数がNULLであるため、最後の引数である'value'を返します。クエリの結果は以下のようになります。

value

例3:引数がすべてNULLの場合

SELECT COALESCE(NULL, NULL, NULL);

このクエリでは、すべての引数がNULLであるため、COALESCE関数自体もNULLを返します。クエリの結果は以下のようになります。

NULL

COALESCE関数は、NULLでない最初の引数の値を返すため、データが存在する場合には最初の引数である列の値を返し、データが存在しない場合にはデフォルトの値を返すことができます。これは、NULL値によって生じる問題を回避するのに役立ちます。

COALESCE関数は、NULL値を扱う際に便利です。以下に、具体的な例をいくつか挙げます。

1. デフォルト値の設定
COALESCE関数は、最初の引数がNULLである場合に、デフォルト値を返すことができます。例えば、商品テーブルで商品名がNULLである場合には、デフォルト値として'Unknown'を返すことができます。

SELECT COALESCE(product_name, 'Unknown') FROM product;

2. 複数のテーブルの結合
COALESCE関数は、複数のテーブルを結合する際に便利です。例えば、顧客テーブルと注文テーブルを結合し、顧客が注文をしていない場合には、顧客名をNULLではなく'No orders'と表示することができます。

SELECT c.customer_name, COALESCE(o.order_id, 'No orders')
FROM customer c
LEFT JOIN orders o ON c.customer_id = o.customer_id;

3. 集計関数との組み合わせ
COALESCE関数は、集計関数との組み合わせで使用することもできます。例えば、ある商品の売上が存在しない場合には、売上を0として集計することができます。

SELECT product_id, COALESCE(SUM(sales_amount), 0) AS total_sales
FROM sales
GROUP BY product_id;

以上のように、COALESCE関数はNULL値を扱う際に便利な関数であり、デフォルト値の設定やテーブルの結合、集計関数との組み合わせなどで幅広く使用されます。

SQLの使いどころ

サイトに大量の情報を掲載することは、ユーザーにとってとても便利なことです。しかし、情報が多すぎると、目的の情報を見つけるのが困難になります。そのため、SQLを使用することで、情報を効率的に管理することができます。

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KK

機械工学を専攻。工業デザイナーとして、国内及び海外の自動車・搬送ラインの設計などに従事した後、2003年にウェブシステム会社を設立。UI設計やウェブシステムの開発、DX化のディレクションなどを行っています。